変革を全体最適にするためのイノベーションリーダーの心得

こんにちは。こんみき先生です。

(金)のブログテーマは、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。

今日は、イノベーションリーダーの苦悩ともがき方を少し書いてみます。。


シュンペーターが定義したイノベーションである、「何を変革して変えるか?」の5種類を再掲します。

・売るモノ(プロダクト、サービス) ・プロセス

・原料、仕入先、サプライチェーン ・販売先(マーケット、顧客) ・組織


このうち、トップダウンでしか変革できないのは、「組織」だけ。


しかしこの組織変革は、単に組織構造に手を入れるだけでなく、

     大事なのは「組織文化の醸成」!


これはほかのすべての変革の基礎になります。

今の日本企業の多くを大変革するには、経営トップが動く、またはボトムアップで経営を動かすしかない。


昨日、私が参加した大学院での DX系のセミナーでは、受講者から、

「DXやイノベーションを強力に成功させた優れたリーダーに限って転職してしまうのはなぜか? どうしたら転職させずに済むか?」

という質問が上がりましたw


DXコンサルをされている企業に所属されているスピーカーからは、

「スーパーなイノベーションリーダーは、新しいことにどんどんチャレンジしたいタイプなので、次のミッションを与えてあげる必要がある」

との回答でした。


ある意味では、私も同感です。ただ、加えて私が思うことは。。


     『本当にデキるイノベーションリーダーには、ミッションは要らない』

     『活躍できるフィールド』と『権限』さえあれば、ミッションは自分で見つけて、

     周囲を巻き込んで、ムーブメントを起こして成功できる人だから


みなさん、気付いていますよね。。?

日本企業はその『権限』をイノベーションリーダーにデリゲーションできず、裁量を与えていないことが多い。

これが、大きな問題なのです。


そして『活躍できるフィールド』について。

この質問の例は、業務改革やイノベーションを1つ、大成功させたイノベーションリーダーの次のステップについてです。

成功させた1つめのフィールドは、1回目の策で可能な範囲は大成功だっただけで、その効果をさらに浸透・向上・継続させるには、

更なる工夫を加える次のステップが必要なのです。


その時、イノベーションリーダーにそのまま権限がある状態なら、「同じフィールドをより高める」という次のステップに入れます。

もしそのフィールドを別のイノベーションリーダーにバトンタッチするなら、元のイノベーションリーダーには次のフィールドを与えればいい。


ところが、与えられるのが権限をセットにしたフィールドではなく、上司の肝入りでミドルレンジからのボトムアップであることが多く、

すると大抵、肝の入っていた上司は何らかの組織の思惑から異動となりw、その時点で成功させたはずのフィールドがイノベーションリーダーから奪われる。。


私の場合、新上司に、次のステップで同じフィールドの高め方も具体的に提案し、関係部門である人事部も巻き込んで提言もしてもらったのですが、新上司の断言は、「私は自分の部門でこの改革はしたくない」。。w


その後、私の場合、1つ目の成功が全社的に知れ渡っていたため成果を買われ、別部署から別の改革のリーダーとしてお声がけを頂けました。

しかし、スタートするとすぐまたその肝入り上司も異動となり、新上司の意向でその部門内では改革を手掛けることが禁止に。。w


昨日のセミナーでは、イノベーションリーダーのジョブローテーション(異動)により改革が継続しないことに触れられていました。

私はそれと共に、上記のように日本企業では、権限を持つ部門長以上の異動も要因の1つと思います。


ならば、イノベーションリーダーを据え置き、権限を与えればいいだけ。

スタートアップや外資系企業、権限与え方が全く違うため、裁量があるとスピードがべらぼうに速い!!!


でも、ない物ねだりをすることは、一番イノベーションが進まない原因なのでw、

権限がない中で工夫して進んでいくには、他部署の役職者、経営陣、外部の有識者などを巻き込んでいくしかありません。



もう1点。

現代の変革と謳っていることは、「部分最適」が多いことが、イノベーションにつながらない要因の1つと思います。

それでは、単なる「課題の改善」止まりです。


私が過去に手掛けて成功させたものは、部分最適と言っても、特定の部門だけ最適化された状態という意味ではなく、

特定の課題・問題だけが全社的に(または特定の部門だけ)最適化された状態という意味ですが、

それではダメなのです。


ダメと言うと語弊があるかもしれません。

私も業務革新活動の進め方研修では、

「小さく産んで大きく育てろ」と、ずっと説いてきました。

課題は山ほどあるから、最初に着手する課題は、

「すぐに改善成果が出ると、やる気がupするから、小さな課題から着手する」ことがお薦めなのです。


ただその後、「大きく育て」なければ、せっかく成功した1つ目の課題解決の効果は最小化してしまいます。


そしてそこには、「全体最適」を見据えた経営トップの旗振りが必要不可欠なのです!


     イノベーションリーダーにとって、自分ができることで一番大事なのは、

     「"出る杭は打たれる" 法則に対し、反骨心と仲間を持ち、うまく立ち向かえること」


それを支えるのも、経営トップの「トップダウンでの組織変革」で、全員が変化し続ける文化を作ることです。


以上、私の身を削ってお話した失敗談も、現実味があっておもしろいと思って頂けたらうれしいですwww



最後に。。


2か月間、毎日ブログをupしたことは、私にとって大変有意義でした。

ただ、近年は "文字" 特に長文という形式での情報発信形態が、受け入れられなくなっています。

本業の進捗スピードがダウンし始めたこともあり、

私も、自社と共に、コロナ禍と闘わなければなりません。


別の媒体での発信をするかはわかりませんが、

当面は、テーマを少し絞り、週に1or2回程度のブログupに変更したいと思っています。


今週もこんみき先生のブログを読んでくださってありがとうございました!

また来週のどこかで♪


#イノベーション

#DX

#変革のスピード

#トップダウンの組織変革

#出る杭は打たれる

#イノベーションリーダー


注)本ブログの「思う」「感じる」「考える」などと筆者が記載している内容は、主に筆者の個人的な見解です。


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